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Q. ソフトコンタクトレンズを25年間使っていますが、角膜の細胞が1平方ミリ・メートルあたり1700に減っているので眼鏡にするように眼科でいわれました。今後、どんな注意が必要でしょうか。(兵庫・46歳主婦)

A.出来る限り眼鏡の使用を

 コンタクトレンズは、角膜の上にある涙の上に乗っており、まばたきと共に動くので下の涙も入れ替わります。しかし、場合によっては涙の交換が十分にできず、角膜が酸素不足になることがあります。

 角膜の表面の上皮は、最も酸素不足の影響を受けますが、細胞分裂が活発なため、傷がついても回復します。しかし、角膜を構成する5層の細胞のうち、1番内側の1層にあたる角膜内皮が、長期間のコンタクトレンズ装用による酸素不足で障害を受けると、細胞は再生しません。酸素透過率の悪いハードレンズや、水分をあまり含まない厚いソフトレンズなどを長期間装用することが問題です。

 角膜内皮の一部の細胞が死滅すると、周囲の細胞が面積を増やして脱落部分を埋めます。細胞数には個人差がありますが、一般に年を取ると減少します。

 角膜内皮細胞が極端に減ると、内皮の奥にある水分が角膜に侵入して膨張し、透明な角膜が混濁して視力が低下します。

 角膜内皮細胞の数は、1平方ミリ・メートルあたり1000個もあれば機能の障害は起きませんが、高齢になるとさらに減少する可能性もあり、要注意です。また、白内障手術で細胞数が減る場合もあるため、すでに細胞数が減っていると、目の手術を受けにくくなることもあります。

 十分な酸素を角膜に供給する材質のレンズを使用すると、角膜内皮障害が起きにくくなります。細胞の減少傾向が見られる場合は、できるだけ眼鏡を使用し、必要な時のみコンタクトレンズを装用するのがよいと思います。

 井上治郎 井上眼科病院理事長(東京・御茶ノ水)

(2004年9月26日  読売新聞)

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